會田雄亮は1931年東京に生まれ、千葉大学で都市計画を学んだ後、宮之原謙に師事し、陶芸の道に進んだ。會田が製作する食器や花器は、色の異なった粘土を重ねて紋様を構成する練込によるもので、それらは端正であると同時にデザインの斬新さと発想のユニークさで高い評価を得ている。また會田は練込にこだわりつつ、常に陶土の可塑性を追求し、雄大な構想のもとに、建築の壁面、広場や庭園、モニュメントなどの環境造形にたずさわり、陶芸のスケールを、従来の範疇におさまらない壮大なものとし、陶土に新たな生命を吹き込んでいる。本展では、練込による作品を中心に、陶壁や陶織作品と写真やマケットによる環境造形作品によって會田雄亮作品の全貌を紹介する。同時に練込と同様の理論で作られた各種の工芸品を會田コレクションのなかから紹介し、會田芸術の原点をさぐるものである。