工芸館では毎年、近代工芸史上重要な工芸家の作品や、現代の動向を示す作品を収蔵しています。2001年から2005年までの5年間に、購入や寄贈により、新たに約200点の作品がコレクションに加わりました。
この5年の間に工芸館では、明治から昭和初期にかけての時代、つまり近代工芸の揺籃期に活躍した初代宮川香山らの作品の収集に力を入れてきました。その一方で、つねに現代の工芸家の動向にも注目しており、企画展で紹介した現在活躍中の作家の作品を充実させたほか、現代の工芸を代表する松井康成や藤田喬平の作品を収集しました。また、国内外の工業デザインの作品、例えば森正洋の作品を多数加えるなど、コレクションはいっそうの広がりと充実を見せています。
この展覧会では、今回はじめて展示することとなる作品を中心に約100点の作品によって、近年の当館の収集活動の軌跡をたどります。