当館初公開となる新収蔵品約20点を含む、近代日本絵画50点余を一同に展覧いたします。
主な新収蔵品としては、円山応挙《老松太藺鯉魚図》、横山大観《朝陽暎嶋》、橋本関雪《猫図》、速水御舟《双鯉》、梅原龍三郎《青楓煙景》、坂本繁二郎《ざぼん林檎など》、東郷青児《婦人像》など。中でも《老松太藺鯉魚図》は、江戸時代に円山派のリーダーとして写生画の基礎を築いた円山応挙の代表作の一つです。二幅対の本作品においては、右幅に古木の松を仰ぐ鯉を、左幅には太藺のもとで悠々と泳ぐ鯉を写実的に描き、気品があふれる控えめな表現でありながら、自然を愛した応挙らしい繊細な情緒が感じられます。
また、ピエール=オーギュスト・ルノワールの《花かごを持つ女》、《婦人習作》を、マイセン館にて特別公開いたします。
この他、小倉遊亀《夏の客》、小野竹喬《夕空》、小出楢重《枯木のある風景》、青木繁《漁夫晩帰》、中村彝《女》など、館蔵品の中から精選した作品の数々をご紹介いたします。