清水の舞台や音羽の滝、また京都東山の景勝地として広く知られる清水寺。本展は2003年に「奥の院御本尊御開帳」が243年ぶりに行われたことを記念し、十一面千手観世音菩薩立像をはじめとする本堂・奥の院の仏像や、これまであまり公開されることがなかった寺宝など約80点を紹介して、知られざる清水寺の全貌に迫ります。
1200年余りに及ぶ清水寺の歴史は、これまで何度も焼失、再建を繰り返してきました。特に1629(寛永6)年の火災では境内のほとんどが全焼してしまいますが、徳川三代将軍家光によって急ピッチで復興作業がすすめられ、1633(寛永10)年にみごとに再建されました。2003年にはこの再建370年を記念して、秘仏である奥の院の御本尊、三面千手観世音菩薩坐像が実に243年振りに御開帳となり、多くの人々が拝観し、話題となりました。