"井部コレクションを中心とする館蔵品の中から、冬~新春バージョンの展示です。
今回の展示では、冬~新春を題材にした作品を中心に展示します。また、特集は、平成4年に館蔵品に加わった古茂田守介の「裸婦」をあらためてご紹介いたします。
◆ 日本近代の洋画は、高橋由一、浅井忠ら日本近代洋画の黎明期を築いた画家たちや、萬鉄五郎、長谷川利行ら、大正~昭和初期に異彩を放った個性派たちの作品など、久万美術館の代表的作品に加え、武内鶴之助「薄暮の雪」、佐藤哲三「みぞれ」など冬景色の絵を。
特集では、平成4年に当館に収蔵された古茂田守介の作品(東資金コレクション)から、一年前の抽象的作品に続いて、水彩・素描による裸婦作品19点を中心に22点を展示しています。
◆日本書画では、伊予の古書画から、松山の寛政八僧の一人妙庵和尚の書、黄檗宗の画僧大鵬の「雪中竹図」、女性絵師 平田玉蘊の「雪中鶴図」など、雪を題材にしたものを4点。伊藤子礼、蔵山和尚は""伊予の三筆""のうちの二人の軸。蔵山は地元久万高原町日ノ浦(旧美川村)出身、詩や書で知られていますが、珍しく絵を描いたものです。そのほか豊田随可「富士山図」、遠藤広實「鶴図」など、新春にちなんでめでたいもの展示しています。
◆ 陶磁器は、『豫州松山』の銘の入ったやきものを特集。これらは長く、松山藩の御庭焼き「瀬戸助窯」のものと見られていましたが、近年、調査・研究が進み、東温市(旧重信町)西岡にあった「西岡窯」のものという見方が妥当と考えられるようになってきました。当館所蔵の8点を展示しています。
ほかに、愛山窯の象牙色が魅力的な淡黄磁から「龍耳獣足火鉢」、廃業直後の愛山窯にあった焼成前の淡黄磁の7個の瓶から寺内半月が造った、高い人気の「淡黄磁観音立像=七瓶観音」などを展示。
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