文化学園服飾博物館は、これまでに日本、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、中南米など幅広い地域にわたり、多数の資料を収集してきました。中でも日本関係の資料は質、量ともに充実し、日本有数のコレクションとなっております。このたびの展示は『館蔵名品展 日本服飾の美』としてそれらを紹介します。
展示の構成は「宮廷装束」「小袖」「武家服飾」「能装束」とし、公家装束の伝統を受け継いだ近代の宮廷装束、江戸時代後期の町家の小袖の最高峰に位置する三井家旧蔵の小袖、彦根藩主井伊家旧蔵の能装束など主要な所蔵品を中心に展示します。
それらの服飾は時代、用途など多種多様ですが、それぞれに日本人の美意識が反映され、また高度な染織技術が示されています。本展を通じて日本の服飾文化の一端にふれていただけければ幸いです。