練馬区立美術館は本年10月1日、開館20周年を迎えます。そこで開館20周年記念として「佐伯祐三-芸術家への道-」展を開催いたします。佐伯祐三(1898~1928)の生涯は、大阪で生まれパリで亡くなるまでのわずか30年という短さでしたが、独自の油絵表現を獲得するために格闘するなかで生まれた数多くの作品は、亡くなってほぼ70年経った今も多くのファンを魅了しています。
また、短くも凝縮した芸術家としての人生は、日本の近代美術史を語る上で欠かせない存在となっています。また、佐伯のアトリエが今も残る下落合や、友人たちとの交友の舞台であった池袋・板橋など、佐伯の暮らした東京西北部は現在の練馬区周辺に位置しており、練馬区とゆかりある作家でもあります。本展では、これまで展示されなかった作品も含め、佐伯の貴重な油彩画・水彩画・関連資料等約140点を一堂に展示し、その画風の変遷や表現の比較などを行ないながら、佐伯が生涯をかけて追い求めたものは何だったのかを探ります。佐伯祐三の東京での大規模な展覧会は27年ぶりとなります。ぜひご覧ください。