日本の南画は関西で始まり、池大雅・与謝蕪村によって大成され、以後多様な展開を見せます。南画は名古屋や江戸にも飛び火して、各々展開を見せますが、従来関東南画として取りまとめられる範囲はあいまいで、時に名古屋の中京南画も含めて扱われます。
本展では従来のこうしたくくりを離れ、中山高陽によって移植された江戸南画の展開をそこから発展した東日本全域の広がりをとらえようとしています。江戸から仙台までの各地で活躍した南画家13名の花鳥・山水を中心とした作品を一堂に会し、関西とは違う関東南画の特色が抽出できれば幸いです。(約60点)