本年、当館は、日本画家であり、書画骨董の目利きとしても優れていた木下翔逅(1926~1998)のまとまったコレクションの寄贈を受けました。本展は、この34点からなるコレクションの寄贈を記念して開催するものです。木下翔逅コレクションの特徴は、鎌倉時代の貴重な曼茶羅をはじめ、俵屋宗達の「仔犬」などの江戸期の絵画、北大路魯山人の書画や陶器など、日本美術の中世から近世、近代と長い歴史の中からそれぞれ名品をそろえた点にあります。さらに組子や中次、片口など茶道具の逸品がそろっており、茶道のコレクションの面からも興味の持てるものとなっています。
本展では、同時に最近2年間に収蔵された新収蔵作品の中から朝井閑右衛門や井上長三郎、江見絹子といった人々の作品約50点を精選して展示いたします。