絵本は心豊かに生きることの大切さを子供たちへ伝える、心の栄養といわれます。それは語り手の温もりといっしょに、自分だけの宝物となっていつまでも心の中に残っていくのです。なかでも絵の部分を担う「原画」は見るほどに生き生きとお話の感動をもたらす大切な役目を果たし、読者をたちまちのうちに絵本の中の世界へ引きこんでいく不思議な力を秘めています。
世界的な規模を誇るブラティスラヴァ世界絵本原画展は、1967年、当時のチェコスロヴァキアでの開催にはじまり、現在はスロヴァキアの首都ブラティスラヴァで2年ごとに行われている歴史ある絵本原画の展覧会です。今回は2003年第19回展の受賞作家や日本の出展作家、またユニークな素材・技法の原画作品、さらに歴代受賞者制作のオブジェや陶芸作品など4部構成で紹介いたします。世界20カ国47人の作家による約200点の作品が皆さんをお待ちしております。見ごたえある絵本芸術の、多彩で深みのある世界や広がる造形表現の世界を、子供たちはもとより大人の方々も心ゆくまでお楽しみください。