中国・元時代、14世紀後半に、江西省の景徳鎮窯で完成された青花磁器は、続く明時代に皇帝を中心とする宮廷御用の磁器を焼造する官窯が景徳鎮に置かれると飛躍的に発達し、清時代にはその技術力はピークに達します。 当館創立者松岡清次郎(1894-1989)が蒐集した中国陶磁コレクションは、洗練された鑑賞陶磁コレクションとして知られ、中でも元・明・清時代の景徳鎮窯で制作された青花磁器コレクションは、質量ともに国内屈指のものとして知られ、代表作として「青花双鳳草虫図八角瓶(元時代)」や「青花龍唐草文天球瓶(明時代・永楽)」があげられます。このたびの展観では、館蔵の中国陶磁コレクションより、白磁の素地にコバルトブルーの染付で絵付けをした青花磁器の優品約50点をご紹介し、これまで世界中の人々を魅了し続けた華麗な中国青花磁器の魅力に迫ります。