昭和39(1964)年10月1日に「岡山美術館」として開館した林原美術館は、本年で開館60周年を迎えます。そこで本年度はすべての展覧会を「開館60周年記念展」と題して、選りすぐりの作品をもとに、当館ならではの展覧会を開催いたします。本展はその第三弾として、当館が収蔵する美術品の中でお気に入りの「推し」作品に投票いただき、その結果をもとに、皆さまが選ぶ「名品」として展示公開する「林原美術館名品総選挙」展を開催いたします。
この60年を通して、当館では刀剣や金工、絵画や工芸品をはじめ、岡山藩主池田家ゆかりの歴史資料や調度品など、独自のテーマをもとに様々なジャンルの館蔵品を公開してきました。第1回目の「開館記念展」以来、398回目の開催となりますが、これまでご来館くださった方々にとっても心に残る美術品との出会いがあったことでしょう。今年1月5日より開始した投票では、来館・WEBでの一般投票に続いて、学芸員、大学教員など美術館・博物館にご縁のある職業の方に「学術専門」の投票枠を設け、作品を選んだ理由や美術館での思い出といったエピソードを記入いただいております。今回の投票結果によっては、展示機会の少ない作品やもう一度見たい作品をご覧いただけるかもしれません。
本展では、投票上位の作品を展示するとともに、投票用紙に記入いただいた美術館でのエピソードをご紹介しながら、皆さまと一緒に「林原美術館の60年」を振り返ります。