公益財団法人常陽藝文センターでは郷土作家シリーズ第289回として、「幾星霜の想いを描く 仲 裕行展」を開催いたします。
日本画家・仲裕行さんは東京藝術大学大学院で、シルクロードを描いたことで知られる平山郁夫(1930~2009)に師事しました。研究の一環で壁画模写のために訪れた敦煌(とんこう)・莫高窟(ばっこうくつ)では、壮大な仏教美術の迫力と美しさに圧倒され、また、そこに住む少数民族の素朴な優しさと逞しさに惹かれました。その後は雲南省や貴州省、更にはブータンなどの山岳地帯にも分け入りその魅力を詩情豊かに描き続けました。
近年は自分とは何かをテーマに、日本の自然、歴史、宗教など自身を構成する要素に関心を向け、モチーフに広がりをみせています。今展の前期は新たに挑戦する龍の水墨画など新作を中心に9点、後期は少数民族のテーマを含む作品8点を展示いたします。
公益財団法人 常陽藝文センター
幼い頃から絵を描くことが好きでした。高校の授業で日本画を知り大学も迷わず専攻しました。
平山郁夫・高山辰雄・加山又造・後藤純男・福井爽人(敬称略)…名だたる先生方に薫陶を受けました。そして今、絵とは何か、絵とは自分自身。
自分とは何者かを知る為に多くの知識を学び多角的に自分を見つめ続けています。 仲 裕行