現代の私たちにとって、やきものは生活を彩る最も身近な造形物であるといえます。古より、壺・鉢・皿など様々な形の器が焼かれてきましたが、それらには、長い歴史の中で、実用を満たす工夫とともに、人々の眼や心を楽しませる様々な工夫が凝らされてきました。
本展では、中国・朝鮮・日本のやきもの40数点を、造形や文様の美しさに着目して展示いたします。日本のやきものにおいては、茶の湯によって、独特の美意識をもつ茶陶が生まれたことが特筆されます。本展にて、やきものが追い求めてきた美を再発見し、ひとときをお過ごし頂けましたら幸いに存じます。