横須賀市西部を拠点に、大作の制作に挑む日本画家・新恵美佐子。新恵は、多摩美術大学大学院を修了後、たびたびインドを訪れるようになり、1998年にはポーラ美術振興財団の在外研修員として渡印しました。
インドでは、人々との出会いや文化、とくに詩聖ラビンドラナート・タゴールの思想から大きな影響を受け、独自の制作スタイルを確立することとなります。墨や顔料の特性を活かし、濃淡やにじみを多用した力強い作品は、新たな日本画の表現として評価を受け、2004年に「第2回東山魁夷記念 日経日本画大賞」に入選、2005年に「第3回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」において星野眞吾賞(大賞)を受賞しました。2016年の文化庁新進芸術家海外研修制度特別派遣以降は、日印美術交流に力を注ぎ、インドでの個展や墨のワークショップを盛んに行っています。本展では、新作を含め、生命の深遠を感じさせる大作の数々を、吹抜が特徴的な大空間で紹介します。