徳興山建中寺は、慶安3年(1650)に歿した尾張徳川家初代義直を供養するため、その子である2代光友によって建立されました。以来、尾張徳川家の菩提寺として歴代当主やその家族たちにより堂宇が建てられ、宝物が奉納されるとともに、代々の位牌を安置する御霊屋(ごれいや)や墓所が造られ、遺品が納められました。現在も、歴史ある建造物や由緒ある文化財が、威容(いよう)を誇った当時の様子を伝えています。
本展では、建中寺が所蔵する宝物を中核に、所縁(ゆかり)の品々を通覧することで、尾張徳川家とともに歩んできた建中寺の歴史を紐解きます。また近年、修復が進められている建中寺の御霊屋についても紹介します。