画家の青柳綾と造形作家のgajuは1970年代後半に熊本で生まれました。それぞれ作家として活動してきたふたりに共通しているのは、さまざまな人や土地との出会いのなかで独学にて得た知識と技術を生かしながら熊本を拠点に創作活動を続けてきた点です。美術のセオリーと距離をおくことで生み出されてきた自由な想像力に基づく作品は、美術館やギャラリーだけではなく、商業施設や舞台でも目にします。これら数々の作品は、多様な学びと表現がもつ可能性を示唆し、創作活動の軌跡を物語としてつむぎ、美術の本質を問うています。新作を交えて展示する本展が、ふたりのこれまでの歩みと同様に、あらゆる人・物・場所・出来事などが互いに”会えてよかった”と思える機会になれば幸いです。