当館では、日本絵画における西洋風の陰影法や遠近法といった絵画技法を用いた「洋風画」から成る歸空庵コレクションを寄託品としてお預かりしています。このコレクションには、近世初期の西洋風俗画や秋田蘭画(あきたらんが)、司馬江漢(しばこうかん)といった名品から、大らかで民衆的な絵画までが含まれます。2004年には「日本洋風画史展」を開催し、桃山時代から明治初期に至るそれらを一挙公開しました。
本展では、新たに寄託された作品を加えた選りすぐりの歸空庵コレクションを展示します。近世絵画に新鮮な風を送り込み、これまでにない表現を切り拓いた洋風画の魅力に迫ります。