19世紀から20世紀にかけて、フランスを中心とする美術界では、次々と新しい美術の潮流が生まれました。光によって変化する自然の姿や都市の近代生活を鮮やかな色彩で描き出した印象派の画家たちは、後の美術界に多大な影響を与え、ポスト印象派やフォービスムの画家が登場します。1920年代になるとパリにはさまざまな国から芸術家が集まり、特定の様式や流派にとらわれず、個々の表現を追求し、エコール・ド・パリ(パリ派)と呼ばれるようになりました。
本展は、茨城県笠間市にある笠間日動美術館の西洋絵画コレクションから、モネやルノワール、セザンヌ、ルドン、マティス、シャガールらによる油彩、パステル、水彩、版画など、印象派からエコール・ド・パリに至るまでの96点の選りすぐった作品によってフランス近代絵画の魅力を紹介します。