日本には古来より「伝統色」と呼ばれる多彩な色があります。色彩だけでなく色を示す響きも趣深いものばかりです。日本人にとって色は生活と切り離せないもので、伝統色は日本の風土や歴史・文化とも密接な関りを持っています。
今回は、日本の伝統色と当館所蔵品である数々の工芸作品を、相対する形でご紹介する展覧会です。工芸品とは、日常の暮らしの中で用いられる道具類で、なおかつそれがデザインや技術の面で美しく芸術的価値のあるもの…と定義することができます。一般的に、古物のイメージを持たれがちな工芸品ですが、あえてその古さの中にある斬新なデザインや色調にスッポトを当てるべく、KOGEI(こうげい)と名付けました。現代にも通ずるオシャレなデザインや形、その中に存在する日本独自の伝統色をご覧いただきます。
作品は、江戸末期の衣装から手箱や文箱、生活道具であった煙草入れまで多彩な作品群で展覧いたします。
KOGEIの名に相応しい作品と伝統色が織り成す日本美をお楽しみ下さい。