既成のジャンルを超えて果敢な活動を続けた岡本太郎。その存在を広く日本中に知らしめた理由として、頻繁なテレビへの露出があげられます。
岡本太郎は1953年のテレビ開局当時から、ニュース番組をはじめ対談や紀行、ドラマやバラエティー番組に至るまで半世紀に渡ってブラウン管に登場しています。芸術家がテレビに登場することに批判的な人が多かった時代に、岡本太郎は堂々とテレビに出演し続けました。番組が取り上げる様々なテーマに対し、岡本太郎は全てを全身で受けとめ、自分の人生観に裏打ちされたメッセージを混迷する現代社会に数々残してきました。それらは広く身近にふれるものこそ芸術の価値があると主張した、岡本太郎自身の芸術理念に基づいて演じられた無条件の遊びだったとも言えましょう。
本展では、展示室をテーマごとの6ゾーンにわけて岡本太郎秘蔵の映像や、テレビコマーシャル、紀行、対談、ドラマ、バラエティー番組を上映します。また、開館5周年記念として岡本太郎美術館の所蔵する絵画、彫刻、写真、版画の代表作品を一堂に公開します。
※会期中映像プログラムが一部変わります。
前半:2004年10月16日~12月5日
後半:2004年12月7日~2005年1月16日