1964年は朝倉文夫(1883~1964)にとり、彫刻家として60年を迎える記念すべき年でした。同年は東京オリンピックの開催の年にあたり、祭典の機運の中、朝倉も趣向を凝らした「猫百態展」を企画します。大変残念なことに、朝倉はその年の4月18日に81歳で生涯を閉じ、「猫百態展」の実現には至りませんでした。没後60年にあたる本年、朝倉が最後に夢見た猫作品の大集合が実現します。本展では猫作品のほか犬作品も加わり、賑わいもひとしおです。終の住処であった当館で、朝倉の猫と犬がみなさまをお待ちしております。