はるか2000年前の昔より倭国(日本)は、中国や朝鮮半島の政治・文化の影響を強く受けて発展してきました。とくに、4世紀後半から7世紀の揺れ動く東アジアの政治的動乱の中で、百済をはじめ朝鮮半島の国々からさまざまな新しい技術や文化がもたらされました。なかでも古墳時代5~6世紀の王たちの墓から発見される金色に輝く武器・馬具や装飾品などの金属工芸品は、先進文化と王権を象徴する壮麗なものになっています。
この展覧会では、倭国との関係で重要であった百済の武寧王の時代を中心に、朝鮮半島および日本各地の古墳などから出土した国宝・重要文化財をはじめとする優品さらに当初の煌めきを再現する復元品など約340点を展示し、倭国の王たちの姿と古代東アジアの文化交流のようすを明らかにします。