神奈川県立近代美術館は、葉山館開館1周年を記念して、世界のミュージアム建築を紹介する展覧会を開催します。
21世紀がはじまりを迎えようとする10数年の間に、世界には次々に新しいミュージアムが開館しました。ロンドンのテート・モダンやビルバオのグッゲンハイム美術館、ベルリンのユダヤ博物館などにみられる個性的な形とコンセプト、都市や環境との新しい関係は、ミュージアム自身の持つ意味の変貌を予感させるものでした。本展では、現代の新しいミュージアム建築を、政治や体制の変革、経済構造の変化、歴史の再検討など、激しく動く社会と価値観の変動を受けた文化現象の一つと捉え、多角的な視点から、ミュージアム建築に新たな考察を加えることを意図しています。
展覧会は、安藤忠雄、ダニエル・リベスキンド、ヘルツォーク&ド・ムーロン、レム・コールハース等、現代建築の先端を走る建築家による、世界を代表する25のミュージアム建築を集めた大規模なものとなります。実現したもの、プロジェクト案として未完に終わった挑戦的な設計案なども含め、図面・素描・写真・模型など約300点を展示し、ミュージアム建築と社会の未来へ向けた関係を探ります。世界のミュージアム建築の現在の動向を一望の下に見渡す、絶好のチャンスとなるでしょう。
主な出品作家・ミュージアム
安藤忠雄/フォートワース現代美術館
フランク・O.ゲーリー/グッゲンハイム美術館、ビルバオ
ヘルツォーク&ド・ムーロン/テート・モダン
レム・コールハース/ZKM、アート・アンド・テクノロジーセンター(計画案)
ダニエル・リベスキンド/ユダヤ博物館、ベルリン
リチャード・マイヤー/ゲティ・センター、ロサンゼルス
ジャン・ヌーヴェル/カルティエ財団現代美術館 他、全25組