ベッドは、人類の歴史とともにあります。ベッドは、誕生と死、安らぎと病、眠りと夢、そして性愛と快楽という、人間の本性にまつわる様々な営みと喜怒哀楽の舞台であったし、間違いなく舞台であり続けるでしょう。それゆえ古代から現代にいたるまで、ベッドはそれぞれの時代の表現者たちにとって、欠くことのできない重要なモティーフであり続けたのです。今回の展覧会では、絵画、彫刻、写真、映像など、各々のジャンルを代表する現代の作家たちが、人とベッドとの関わりを通して、人間の存在をどのように捉え、表現しようとしているかを観照するものです。皆様には、一つ一つの作品と向き合い、人の生命に対して深く思いを巡らせていただければ幸いです。