「つくりかけラボ」は、「五感でたのしむ」「素材にふれる」「コミュニケーションがはじまる」いずれかのテーマに沿った公開制作やワークショップを通して空間を作り上げていく、参加・体験型のアーティストプロジェクトです。いつでも誰でも、空間が変化し続けるクリエイティブな「つくりかけ」を楽しみ、アートに関わることができる表現の場です。
第13弾となる今回は、写真家の黑田菜月さんをお迎えし、“野鳥観察”をキーワードに「見る」ことを考えるプロジェクトを開催します。プロジェクトのプレイベントとして、2023年5月、習志野市谷津干潟自然観察センターでワークショップを実施しました。ワークショップは、野鳥観察を「観察係」と「記録係」に分けて行うという、少し変わった形態で進められました。おたがいをつなぐのは、トランシーバーから聞こえる声のみ。かぎられた状況での野鳥観察は、視覚をわかちあう難しさと喜びを浮かび上がらせました。プロジェクトの会場には、そのようすをおさめた映像作品が展示されます。はたして、「見る」というとても身近な行為には、どのような作用や側面があるのでしょうか。会場で、さまざまな鳥を見つめながら、いっしょに考えてみましょう。