ガラス作家が考え工場の職人が制作する従来のスタイルと異なり、ガラス作家が自身の手で設備を使用して自由に作品を制作する「スタジオグラス運動」がアメリカで1960年代にスタートし世界に広まっていきます。大阪芸術大学が所蔵しているスタジオグラスコレクションは、多くが1980、90年代、日本全国巡回展「ヤマハ・グラス・ナウ」で紹介された有名現代ガラス作家の制作した作品であり、日本に「スタジオグラス運動」を広げるきっかけとなった貴重な作品コレクションです。また、同時に大学が所有するガラス彫刻作家の巨匠、スタニスラフ・リベンスキー(1921-2002)の制作した「RIVER OF LIFE(生命の川)」の一部を展示します。この作品は70年大阪万博(EXPO‘70)のチェコスロバキア館に展示されたもので、およそ半世紀ぶりの展示となります。
ガラス工芸コース設立20年を記念し、大阪芸術大学でGEN(Glass Education Network)の「ガラス教育機関会議」が開催されるのに合わせ、ガラス工芸コースと大阪芸術大学博物館がコラボレーションして今回の展覧会を企画しました。