番場三雄は昭和28年、新潟県加茂市に生まれました。54年、第34回日本美術院春季展に《早春譜》が初入選して以来、院展を作品発表の場としています。番場はこの入選をきっかけに同年、今野忠一(日本美術院同人)らが主宰する日本画研究会・草樹社に入会し、研鑽を積みます。平成9年には再興第82回院展に出品した《峠》で初めての奨励賞を受賞しました。その後も受賞を重ね、19年、再興第92回院展に出品した《風の道》(足立美術館所蔵)で院展の最高賞、日本美術院賞(大観賞)を受賞します。24年、再興第97回院展に出品した《タルチョ舞う中で》(足立美術館所蔵)で二度目の日本美術院賞(大観賞)を受賞し、日本美術院招待に推挙されます。29年には日本美術院同人に推挙され、現在は日本美術院をけん引する画家のひとりとして活躍しております。
また、平成5年に東北芸術工科大学の芸術学部日本画コース専任講師に就任し、その後、准教授、教授として令和2年3月まで後進の指導にあたりました。
本展覧会では、番場が初めて日本美術院春季展に入選した《早春譜》から、《風の道》《タルチョ舞う中で》の日本美術院賞(大観賞)を受賞した作品を含む院展出品作品、日本画研究会のグループ展出品作、個展出品作など近作まで50点を展示いたします。この機会に是非ご高覧ください。