父の転勤で広島に居住していた15歳の時、広島で被爆。終戦の日、一家で両親の郷里鶴岡へ移りました。
その後、地主悌助氏を師として絵を描き、美術団体白甕社、光陽会に所属して作品を発表。銀行勤務との両立期を経て、93歳を迎える現在も絵筆を執り続けています。
ライフワークである「原爆の形象」シリーズは、昨年、広島市の商業施設「おりづるタワー」 の第1層目の壁画に採用されました。
本展は、75年の全画業を展観する回顧展であり、展示総数は約100点におよびます。
絵を描くことが好きだった少年が、被爆体験を経て自然の厳しくも美しい庄内に暮らし、平和を守り続けることを生涯「絵画で伝える」に至ります。この長い道のりを、会場に満ちる作品世界から感じていただけることでしょう。
「過ちを繰り返してはいけない」のです。