古代ギリシアの詩人ホラティウスの格言「絵は詩の如く、詩は絵の如く」が知られているように、古くから美術と文学は親和する関係にあると考えられてきました。当館にも明治期から現代に至るまでの文学と関わりをもった美術作品が多数収蔵されています。それらから見えてくるのは、美術と文学には社会や時代背景と接続する多彩な関わり合いがあったことです。美術家と文学者の交流や、画家をモデルにした小説、あるいは自ら詩作をした美術家など、美術と文学はジャンルの領域を超えて交錯していました。この展覧会では、当館の収蔵作品から美術と文学の様々なつながりを紹介し、美術を通して文学史の一側面を辿ります。