岡田文化財団は、三重県における芸術・文化の発展と振興を目的として、1980年に設立されました。日本および西洋絵画などの作品収集をその活動のひとつとし、これまで400点にも及ぶ作品を三重県立美術館に寄贈しています。
本展覧会は、岡田文化財団が設立以来収集し、現在三重県立美術館のコレクションとなっている作品をご紹介するものです。西洋の絵画では、印象派のモネによる風景画やルノワールの女性像、シャガールの幻想的な油彩画や版画など、巨匠たちの傑作が一堂に会します。また、日本の作品では、梅原龍三郎や藤島武二らの油彩による風景画をはじめ、京都の日本画壇を代表する宇田荻邨の下絵は本画をしのぐ表現力をもつものです。そして夭折の画家として今もなお人気の高い村山槐多と関根正二が遺したスケッチや詩稿などは、貴重な作例といえるでしょう。西洋と日本の画家たちが競演する多彩なコレクションをどうぞお楽しみください。