佐賀県立博物館では、令和5年5月12日(金曜日)から、テーマ展「刀と人ー作る、活かすー」を開催します。
江戸時代の肥前地域には、時代を通して高い評価を得ていた鍋島家のお抱え刀鍛冶である忠吉一門を始め、多くの刀匠がいました。しかし、明治9年(1876年)に出された廃刀令以降、軍人や警察官等以外の帯刀が禁ぜられると、作刀を生業としてきた刀匠は少なからず影響を受けました。その後、軍刀需要が高まる中での作刀時の伝統的鍛錬法の簡素化や、戦後の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)による刀剣類の接収・廃棄など、明治以降の日本刀には度々存続の危機が訪れました。
本展覧会では、刀剣を「作る人」「活かす人」2つの視点から、時代の要望に応える刀匠の業や、現代に続く日本刀文化を支える人々の業を、初代忠吉期の刀剣や接収刀剣及び廃棄を免れた刀剣の展示、現代刀匠等へのインタビューを通して紹介します。