江戸時代に北前船の寄港地として栄えた酒田には、全国各地から多くの物資とともに貴重な美術品が伝わっており、その中でも、特に貴重な品は国や県、酒田市の指定文化財となっています。
当館では開館以来、これらの貴重な文化財の調査・研究、そして公開に努めてまいりました。そこには、多くの優れた作品に触れることによって豊かな心を育んでもらいたいという願いと、
地域に伝えられた文化財はその土地固有の文化を生み出すものであるという認識があります。先人たちによって守り伝えられた文化財は、地域の歴史・文化を見つめ直し、新たな文化創造の核となることでしょう。
本展では、本間家や篤志家からの寄贈、美術館活動における収集によって収蔵された、国・県・市の指定文化財を紹介します。
本間美術館が誇る文化財を通して、歴史や文化の営みを肌で感じ、文化財に対する認識と理解を深めていただければ幸いです。