岡倉天心が創立し、横山大観らが再興した院展が5年ぶりに五浦へ帰ってきます。
日本美術院は明治31年、天心を中心に大観、下村観山、菱田春草ら気鋭の若手日本画家が加わって設立されました。大正2年、天心の逝去後にはその精神を受け継いだ大観、観山らによって再興の機運が高まり、翌大正3年に再興日本美術院が発足し、以後多くのすぐれた日本画家を輩出して今日にいたります。
当館が建つ茨城県北茨城市五浦は、明治39年に日本美術院の第一部絵画の研究所が置かれたことから、近代日本画史に残る日本美術院ゆかりの地として知られています。再興第107回院展の全国巡回の最後を飾る茨城五浦展では、第一線で活躍する同人の作品をはじめ日本美術院賞、奨励賞、さらに第28回天心記念茨城賞の受賞者を含む茨城ゆかりの作家等の作品、あわせて65点を紹介します。