ぞくぞく、わくわく、誰もが夢中になる、懐かしくて新しい絵本の世界へ!
印刷技術の革新とともに、たくさんの絵が入った子どもたちのための本が登場した19世紀。その後、スイスでは、たくさんの絵本が生まれました。
アルプスの植物や虫などの小さな生きものを見つめ、花々を装飾的に擬人化した『花のメルヘン』などで絵本画家の先駆けとなったエルンスト・クライドルフ(1863-1956)。『ブレーメンのおんがくたい』や『こねこのぴっち』など、軽やかで勢いのある線で動物たちを描いて人気を博したハンス・フィッシャー(1909-1958)。日本でも愛されるグリム童話『おおかみと七ひきのこやぎ』や『スイスの伝説』を、あたたかくユーモアあふれる絵で表現したフェリックス・ホフマン(1911-1975)。今や「クラッシック」ともいえる彼らの絵本は、見る人を惹きつけてやまない、ちょっとぞくぞくするこわさ、わくわくする楽しさ、うっとりする美しさにあふれています。本展では、長野県にある「小さな絵本美術館」の協力のもと、フィッシャーの原画やクライドルフの初版リトグラフ、ホフマンの手描き絵本など約130点で、スイスを代表する3人の絵本の世界を紹介します。
スイスという国の美しい風土と歴史、そして世界共通の、親が子どもを愛する気持から生まれた絵本の魅力、ぜひお楽しみください。