広島県三原市出身で、西宮を拠点に制作活動を行った秦森康屯の生誕100年を記念して、展覧会を開催いたします。
当館で2003年に開催した「秦森康屯展」以降、ご遺族やご所蔵者から作品のご寄贈をいただき、現在油彩画の代表作22点と、水彩画やデッサンなど133点を所蔵しています。これらの作品を年代ごとに構成して、同時代に活躍した当館の所蔵作家の作品と並べて展観し、各時代を取り巻いていた雰囲気を浮かび上がらせます。1960年代以降は美術団体などに属さず孤高を貫いた秦森康屯でしたが、時代の影響を敏感に受けながら、次第に自分のスタイルを確立していく様子を、この展示を通じて見ていただくことができるでしょう。ジャンルは異なりますが秦森康屯と交流があり当館とも縁の深い、陶芸家の荒木高子、彫刻家の山口牧生の作品も併せて紹介いたします。
西宮で20年ぶりとなる秦森康屯を中心とした展示をお楽しみください。