中国西域から中央アジアにかけて連なる崑崙山脈、いにしえの中国では神々の住まう山とされ、その向こうには、インドやペルシアなど西方の異世界が広がっていました。今日、シルクロードとも呼ばれる幾筋もの交易路を通じて、こうした異国の文化や思想が東西に伝えられ、さまざまな交流が生まれました。
本展は、当館が所蔵するシルクロードコレクションからガンダーラの仏像や中央アジア、西域の陶器やガラス器、装身具など選りすぐりの名品を展示する展覧会です。この展覧会は、2018年8月から敦煌研究院で開催された「平山郁夫のシルクロードの世界展」の帰国を記念する企画です。同展は敦煌の後、2023年2月まで約4年半の間に北京、西安、洛陽、遼寧、深圳、成都、合肥などあわせて13の中国主要都市を巡回し、その観客動員数は150万を超えました。会場では中国巡回展の様子もご紹介いたします。中国において大ロングランとなったシルクロード名品展をぜひお楽しみください。