自らの身体的な体験を軸として、自然と人にまつわる物事の関係や距離について観測し、その曖昧な領域に接触しようとするアーティスト・前田耕平による、変化し続けるワークインプログレス形式の個展を開催します。今回、国際芸術センター青森のある八甲田の麓(ふもと)を中心に、冬へと向かう青森を様々な側面からフィールドワークしている前田は、この地に所在する生命の灯(それは雪の下で冬眠する動物だったり、古代から人類が行ってきた火起こしだったりする)なる点を浮かび上がらせ、それらを巨大な山の神様の足ツボとしてマッピングしようとしています。無数の点が描かれ、溢れた光で熱をおびる時、私たちはきっと、いま・ここでしか成立し得ない体験をすることになるでしょう。