富山駅が開業したのは、今から約120年前の明治32年(1899)のことです。敦賀から延伸してきた北陸線が富山に到達したのです。これによって、富山は米原経由で関西、関東と鉄路で結ばれることとなり、人や物の流れが大きく変わる契機となったのです。当時の富山駅は、この後に控えていた神通川改修工事を考慮し、現在地より西の田刈屋にて開業しました。その後、魚津まで延伸したのを機に、明治41年(1908)富山駅は現在地に移転したのです。
それから、約100年の間、駅は地域の交通網の中心となり、都市富山の中心として賑わってきました。そして、平成27年3月には念願の北陸新幹線が開業し、令和2年3月には路面電車の富山駅南北接続が完了しています。今年4月には駅北口駅前広場の供用も開始されるなど、富山駅周辺の整備は着々と進められています。
本展では、令和4年が日本における鉄道開業150年の節目であるのを機に、街の発展や交通網の拡大に大きな役割を担ってきた富山駅について、その歴史を開業から紐解きます。