「世界版画コンペティション(World Print Competition)」は、カリフォルニア美術工芸大学(現・カリフォルニア美術大学)とサンフランシスコ近代美術館の共同主催で1973年から1983年にかけてアメリカで4階開催された国際版画コンクールです。カリフォルニア美術大学と姉妹校提携を結んでいる本学は第2回以降の日本事務局をつとめました。
このコンペティションの特徴のひとつが「特別買上賞」の存在です。受賞作品を1部ずつ収めたポートフォリオを世界各国の美術機関に向けて送ることで、最新の版画表現を世界中に示しました。本展では全4階の受賞作品62点を一堂に紹介いたします。
1970~80年代は数多くの国際版画コンクールが創設され、また、コンピュータグラフィックス等の新しい技術が版画制作に取り入れられるなど、版画制作が世界的に活況を示した時期です。世界中から海をこえて集められ、海をこえて世界に広められた、当時最新の版画作品をお楽しみください。