刀職者達は、時代環境の変遷によりその行先を見失いかけたが、人々は武器ではなく美術刀剣という在り方にその未来を見出した。日本刀は千年余の歴史があり、工芸史上重要な地位を占めるものである。そしてこの現代において、長年の伝統を継承しつつ、古の模倣や従来の踏襲に終わらない一層の技術錬磨の上に、新しい時代とともにある日本刀職方技術の姿を築き上げることが、本展覧会に課せられた使命である。
本展覧会は、公募による展覧会として厳正な基準に基づく評価を通し、作刀技術・研磨技術・外装技術の健全な発展と人材育成に寄与することを願うものである。