21世紀関西女性美術家連盟。どうすればそのメンバーになれるのですかと、街の画廊で尋ねられたことがある。2006年の発足以来、出品作の全てが卓抜のクオリティをもって競演し、見る者を魅了してきた彼らの展覧会に、憧憬の眼が向けられるのも不思議ではない。だが、誰でも入会できるわけではない。
メンバーには関西の女性だという以外に共通項は殆ど無く、ジャンルも出自も所属も区々だ。
だが、公募制でもなければ、学芸員や批評家による選抜でもないし、もちろん単なる知縁者の「仲良し会」でもない。メンバーが自身の眼で、優れた画家を見出して声を掛ける。その選ばれた画家がまた、別の優れた画家を発見して勧誘する。こうして、優れた画家の優れた鑑識眼によって選り抜かれ集まったのが彼らであり、互いのクオリティへの信頼だけで結びついている集団であると言える。だからこそ、そこへ行けば「本物の秀作」に必ず出会えるのだ。
(川田都樹子/甲南大学文学部教授)