ヒロマート・ギャラリーでは、金沢を制作の拠点に活動するアーティスト、富田伸介の銅版画作品展『鳥と魚』を開催いたします。
昨年開催した東京での初個展に続く、本展覧会では、新しく取り組んでいるカラー刷りの作品も発表いたします。
アーティスト・ステートメント:
下絵は用意せずに、その時点での瞬発力で何らかの痕跡を銅版に残す。それを種としてイメージを育て、実らせてゆく。そうして出来たこれまでのほとんどの作品には、人が登場していた。安直ではあるけれど、自分を含めた人に興味や解らなさがあるからだと思う。人を描くことで人について掘り下げたり、確認をしてみたりしている。そういった作品に加えて、今回の展示に向けて人以外にも目を向けてみた。外側の姿かたちだけなら、色々な事物を描くことはできるかも知れないが、自分がすっと腑に落ちて描き出せるものは案外少ないのかも知れない。ただ、人以外を描き出したことで、作品の幅は少しづつ広がっていく予感がしている。