「New Eyes(ニュー・アイズ)」は本郷新記念札幌彫刻美術館のシリーズ展です。今日的なテーマをひとつ定め、それに即しつつ独特な思考と際立つ表現の美術家を数名ほど選出し、ここに紹介するものです。5年ぶり4回目となる今回は「視線」をテーマとしました。触れ、重なり、逸らし逸らされ、他者へ自己へと複雑に交錯する「視線」。画中の人物たちが交わす視線からはドラマが感じられます。一個の彫像が発する視線からは言葉さえも漏れ聞こえてきそうです。世界的感染症の拡大を受けて疎遠となった、視線の届く範囲でのコミュニケーション—本展は、そのあり方についても改めて考える契機となることでしょう。出品は、画家の国松紗智子、小林知世、野澤桐子、彫刻家の岩永啓司、佐藤一明です。