今年の春の「ダフニスとクロエ」展に続き、人気の高いシャガールの版画の世界をご紹介いたします。
シャガールは、油彩画と同じように版画に取り組んでおり、総作品数が2000点を超えています。
今回は、彼が最も長く関心を持ちつづけたテーマである「サーカス」の版画38点(1967年刊行)を展示いたします。サーカスは19世紀末から20世紀初頭にかけてピカソ、ロートレック、ルオーなど多くの芸術家たちがモチーフとして描いています。
シャガールは、サーカスは人生そのものに例えられると感じ、さらに宗教的なものを見出しました。明るい光の中で繰り広げられる華麗な舞台とその裏にある人々の哀しみを鮮やかな色彩とモノクロで幻想的に表現しています。
画面には、恋人たちや楽師、動物、故郷ロシアやパリの街並など彼の絵画のモチーフのほとんどが登場しており、シャガール芸術の集大成ともいえる作品です。
また、本展覧会では、サーカスについて様々な側面からご紹介いたします。
夏休みに、ぜひご家族でご覧下さい!