重要文化財「臨春閣」の5年にわたる保存修理事業の完了および三溪園完成100周年を記念し、通常非公開である「臨春閣」の建物内部の一般特別公開(9月17日~25日)および公開記念イベントを開催します。
江戸時代に建てられた臨春閣は、三溪園の創設者・原三溪によって守り継がれた重要文化財建造物です。昭和の戦災を乗り越えたこの建物を、さらに末永く遺し伝えることを目指し、檜皮葺屋根(ひわだぶきやね)・柿葺屋根(こけらぶきやね)の補修を主目的とした保存修理工事と耐震診断・補強工事を実施しました。
これだけの規模の修理は約30年ぶりとなり、平成30年度に開始した本事業は今年8月に完了の時をむかえます。
檜皮葺・柿葺屋根を持つこれほど大規模な建物が庭園の景色と調和し、美しい景観を作り出している姿を見ることができるのは、三溪園だけです。特別公開を機に、臨春閣の各所に凝らされた数寄屋造りの意匠のほか、建物内からのぞむ日本庭園の景観をお楽しみください。