年輪 ー悠久の時の流れを感じて
井崎昭治先生は、少年時代に過ごした吹田の千里山丘陵地帯で、作品創作の源泉である大自然の壮大な営み触れて育ちました。「自然はそこにある木々や、水田、虫、野鳥、花などすべてを調和し、そこで人間も生かされている。」そんな摂理を肌で感じ、またクリスチャンとして深く聖書を学ばれ、絵画と信仰を両輪に活動されました。
また、心象の画家と評され、鮮やかな色が幾重にも重なり合う画風で、自然の偉大さを描き続けました。『年輪』をモチーフにしたシリーズでは、枯木の刻みに歴史の重みを感じ、朽ち果てたはずの木々の間から新しい息吹を見ることができ、「悠久の時の流れを体感することができる」と語られていたそうです。
今回の展覧会では、井崎昭治先生の100年の軌跡をたどり、先生が追い求め続けられた日本画の数々をご覧いただきたいと思います。