萩原英雄は、1913(大正2)年、山梨県甲府市に生まれた日本を代表する画家の一人です。
東京美術学校(現 東京藝術大学)で油絵を学びましたが、戦後結核を患い療養生活を余儀なくされる中、版画と出会い、多様な技法に基づいた独自の木版画を生み出しました。1960年の第2回東京国際版画ビエンナーレを皮切りに、第7回ルガノ国際版画ビエンナーレ展など数々の国際展で受賞を重ねて世界的に高く評価され、国内でも日本版画協会の理事長を務めるなど、日本美術の発展に尽くしました。また、版画だけでなく、油彩画、墨彩画、コラージュ、書など幅広いジャンルに取り組み、多数の作品を残しました。
当館では、今年400点余にも及ぶ多数の作品をご遺族より寄贈いただきました。
今展では、(ギリシャ神話)(イソップ絵噺)(三十六富士)のシリーズの中から厳選した作品を展示します。
この機会に萩原英雄が描く多彩なる美の世界をご堪能ください。