1本のカッターと紙だけを使い、鋭い観察力で独自の世界を創出する太田隆司(1964-)。
緻密に計算された構図に基づき、幾重にもカッティングした紙を微妙に重ね、紙の色の区分のみで陰影を再現、各パーツを半立体的に表現しています。わずか17cmの奥行の中には様々なストーリーが隠されていて、観る人を作品の世界に導いてくれます。物語を紡ぎだす「人」、太田こだわりの「クルマ」、場面を和ませてくれる「犬」など何気ない日常のワンシーンを演出し
ています。
本展では四季をキーワードとしたなつかしい風景、いつか訪れたくなる海外の風景など約80点によりペーパーアートの世界を紹介します。光と影が織りなす紙の無限の可能性を感じていただければ幸いです。