星野富弘は、幼い頃から体を動かすことが大好きでした。学校が終わると外に飛び出し、近所の人たちに見守られながら、友人たちと一緒に自然の中を駆けまわりました。学生時代には器械体操と登山に夢中になります。登山では、時に命の危険を感じるような経験をしながら、山を愛する仲間たちと、苦楽をともにする中で友情を育んでいきます。その友情は、大けがをして先が見えない苦しい入院生活を送るうえで、大きな心の支えになりました。幼馴染や、教師として関わった生徒たちや同僚、病院で出会った人たち・・・たくさんの出会いにも支えられ、そして人間性が形づくられました。
「お見舞いの手紙を送ってくれた友に、自分でお礼の手紙を書きたい。喜んでもらいたい」
その思いが、詩画作家星野富弘の創作の原点となりました。
本展では、幼少期から現在まで、星野富弘が出会った「友」をテーマとする作品を、関連資料やエッセイを交えて紹介します。ぜひ、ご覧ください。